近年、その栄養価の高さから注目を集めているブロッコリースプラウト。
「水耕栽培で育ててみた!」という方も多いのではないでしょうか?
手軽に始められる家庭菜園としても人気がありますが「ブロッコリースプラウトは豆苗のように繰り返し栽培できるの?」という疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、ブロッコリースプラウトの繰り返し栽培(リボベジ栽培、再生栽培)できるのか、長くブロッコリースプラウトを楽しむコツを徹底的に解説します。
「ブロッコリースプラウトが豆苗みたいに再生できたらお得だな!」と考えている方必見です。
これからブロッコリースプラウトを育てようと思っている方も正しい育て方を理解し、栽培に挑戦してみましょう!
- ブロッコリースプラウトを長く楽しみたい人
- 育て方を工夫したら繰り返し栽培できるのか知りたい人
- ブロッコリースプラウトを育ててみたい初心者の人
ブロッコリースプラウトは繰り返し栽培できる?

豆苗のように切っても繰り返し栽培できたらお得だと思いますよね?
結論から申し上げますと、残念ながらブロッコリースプラウトは繰り返し栽培には向きません。
豆苗など、成長点(茎の途中の脇芽)が残っている場合のみ収穫後にもう一度育ちますが、ブロッコリースプラウトはそのような再生のための貯蔵器官や仕組みが十分に発達していないからです。
ブロッコリースプラウトが繰り返し栽培に向かない理由を詳しく解説していきます。
成長点の収穫
ブロッコリースプラウトを収穫する際、主に茎の先端を含む、地上に出ている部分をカットします。
食用として育てるブロッコリースプラウトはそこが最も柔らかく、栄養が豊富に含まれている部分だからです。
しかし、この収穫によって、ブロッコリースプラウトの最も重要な成長点である茎の先端を失ってしまうことになります。
成長点とは、細胞分裂が活発に行われ、茎や葉、根などを新しく作り出す部分のことで、植物が育つ上で非常に重要な役割を果たしています。
植物は成長点を失うと、それ以上成長することが難しくなるのでブロッコリースプラウトは繰り返し栽培には向かないのです。
例えば、ネギやミツバなどの一部の野菜は、根を残して地上部を収穫すると、再び成長して繰り返し収穫することができます。
なぜならネギやミツバには地下に養分を蓄える器官(根や地下茎など)があり、複数の成長点を持っているためです。
初期成長に特化している
ブロッコリースプラウトは種子の中に蓄えられたわずかな栄養を使って、発芽から初期の成長を非常に速いスピードで行います。
この段階で、私たちは栄養価が最も高くなった幼い芽を収穫します。
種子に蓄えられた栄養は、この初期成長のためにほぼ使い果たされており、再び成長するためのエネルギーや養分が残っていないことが多いのです。
以上の理由から、一般的にはブロッコリースプラウトは一度収穫したら終わり、繰り返し栽培できない野菜です。
他にも育て方をどう工夫しても繰り返し栽培できない野菜の例は以下の通りです。
- かいわれ大根
- 芽紫蘇
- レッドキャベツスプラウトなど
種の状態で残っているものは、根気強く水分を切らさないようにしていれば双葉が出てくる可能性はありますが、収穫できるほどではなく、あくまで観賞用でしょう。
それでも諦めきれない!繰り返しに近い栽培方法

「ブロッコリースプラウトの育て方を工夫して、少しでも長く楽しみたい!」
完全に繰り返し栽培とは言えませんが、近い形でブロッコリースプラウトを楽しむためのいくつかの方法を紹介します。
筆者もこの方法で毎日のようにブロッコリースプラウトを食べれるようになりましたので、おすすめです。
収穫時期をずらす
一度に大量の種をまくのではなく、数日おきに少量の種をまくことで、収穫時期をずらすことができます。
これにより、途切れることなくブロッコリースプラウトを食卓に取り入れることが可能です。

ブロッコリースプラウト栽培に使用する容器は、コップの上に茶こしを置いて代用することもできます!
コップのサイズであれば、省スペースでどこにでも置くことができるので様々な容器で数日おきに種まきするのもおすすめです。
今回紹介した方法は、繰り返し栽培するのが出来ないので、連続的に栽培する方法になります。
一度に大量の種をまかないことは他にもメリットがあり、密集した状態で栽培するとブロッコリースプラウトにカビや嫌な臭いが発生するのを抑える効果もあります。
夏場のブロッコリースプラウト栽培のカビや臭い問題に関しては下記の記事で詳しく解説しています。

段階的に収穫する
ブロッコリースプラウトの収穫時期は、種まきから約7日から10日が目安です。
成長したブロッコリースプラウトを一気にすべて収穫するのではなく、段階的に収穫すると長く楽しむことができます。
筆者は、種まきから8日目に全体の半分を収穫、翌日にもう半分を収穫する方法をとっています。
ただし、この場合は株自体が再生するわけではないため、収穫できる量は限られます。
あくまで、少しでも長く楽しむための工夫だと捉えてください。
これらの方法は、厳密にはブロッコリースプラウトの繰り返し栽培とは言えませんが、栽培期間を長くしたり、収穫の頻度を増やしたりすることで、より長くブロッコリースプラウトを楽しむためのアイデアとなります。
ブロッコリースプラウトの栽培:質問

ブロッコリースプラウトに似ていて再生栽培できる野菜は?
ブロッコリースプラウトに似た見た目と育て方で再生栽培可能な代表的な野菜は、やはり「豆苗」です。
スプラウト系では、豆苗以外に再生能力を持ったスプラウトは一般的にはあまりありません。
スプラウトの再生栽培とは少し異なりますが、再生栽培をしたい場合は、ネギの根元やレタスや小松菜などの葉物野菜は水につけておくと再び葉を出してくれます。
ブロッコリースプラウトを育てるときの注意点は?
高温多湿、直射日光が当たる場所は避けることです。
また換気を徹底し、こまめな水やりと水の交換をすることで1年中育てることができます。
ベストシーズンは春と秋ですが、室温が15〜25℃程度であれば理想的な栽培環境です。
ブロッコリースプラウトは日持ちする?賞味期限は?
収穫したブロッコリースプラウトは生鮮食品ですので、できるだけ早く食べるのがおすすめです。
日持ちの目安は、冷蔵庫で保存して2~3日で食べきると新鮮な状態でおいしく食べることができます。
スーパーで購入したブロッコリースプラウトに関しても、1週間程度が保存の限界でしょう。
まとめ:繰り返し栽培せず、連続栽培しよう!

ブロッコリースプラウトは繰り返し収穫するという点では豆苗には劣りますが、栄養価、育てやすさ、コスパの良さでは家庭菜園に向いている野菜です。
この記事では、ブロッコリースプラウトの基本的な育て方から、繰り返し栽培の可能性について解説しました。
一般的に、ブロッコリースプラウトは一度収穫したら終わりであり、繰り返し栽培には向きません。
しかし、収穫時期をずらすことや段階的な収穫などの工夫によって、より長くブロッコリースプラウトを楽しむことはできます。
「繰り返し」という言葉にとらわれず、賢く栽培サイクルを回していくことで、ブロッコリースプラウトをより長く楽しみたいですね!
- ブロッコリースプラウトは育て方を工夫しても、繰り返し栽培できない
- 繰り返し栽培できない理由は、成長点を収穫してしまうため
- スプラウト系で繰り返し栽培したい場合は、豆苗がおすすめ
在宅ワークで自宅で勤務している在宅ママです。
在宅ワークも、家事も、育児も、私らしくをモットーに皆様に有益な情報を発信していきたいと思います♪